◆心華獨笑◆ 
第四百五三稿
 「アルプスの少女ハイジ」




おお!ハイジとクララとじゃないか!おお!ユキちゃんもヨーゼフもおるのう



 テレビのBSで、昔の名作アニメを一気に放送しているチャンネルがある。その中のプログラムで、あの有名な「アルプスの少女ハイジ」が放送されることを知った。

 もちろんハイジが、日本アニメ史の中でも不朽の名作として名高いことは知っている。実際に、リアルタイムで何話かを観ているし、その記憶もある。だが、すべてを、ちゃんと全話通して見た事は無かった。なぜか数話をつまみ食いしただけで終わっている。



 

『ハイジの村』のマップ





村内案内のパンフレット
 ハイジが最初にテレビで放送されたのは1974年。「カルピス漫画劇場」で、毎週日曜の夜7時30分〜8時の枠で、全54話が放送された。

 1974年は昭和49年で、自分は10歳だった。放送開始が1月6日からで、最終回が12月29日、ちょうど一年間の放送だった。

 余談だが、この放送中の10月に、自分の父親が死んでいるのだった。
なんと、ハイジの放送期間中に我が家は母子家庭になっていたのだ。

 これは、ハイジの事を調べていて知った事実だが、当然の事ながら父の突然の死とハイジの放送には、何の因果関係もなく、今までまったく知らなかった事。だから今回、それを知ったとて、「ほう、ハイジの放送期間中、我が長屋家では、トンドモナイ事が起こっていたんだなあ」と思っただけで、それ以外に何か特別な感情が湧いたわけでも無く、へえ〜、そうだったのか、というだけで、・・・だからあくまで余談である。



 

「赤いバラ伝説の城」

シーズンではないので、バラはまったく咲いてなかったが、とてもイイ雰囲気



 10歳だった自分にとって、ハイジはハマらなかったのだろうか。年齢的に少女のお話しに興味が無かったのだろうか。それとも、裏番組で他に観たい番組があったのだろうか。そのへんは、まったく記憶にない。

 ただ、数話は観ているのは確かで、そのシーン、シーンもちゃんと記憶に鮮明に残っている。ハイジがアルムおんじの所へ連れて来られるシーンとか、ペーターと山の牧場で遊ぶシーンとか、ハイジがフランクフルトで夢遊病になってしまうとか、ハイジがペーターのおばあさんへのお土産に白パンを持って帰るシーンとか、アルムに来たクララが牛に驚いて立ち上がるシーンとか。

 でも、このように断片的な記憶であり、ストーリー全体を知らなかった。


蔦の絡まる建物もイイ



 

エディブルフラワーの温室


中々素敵な空間 





「ロッテンマイヤーズ・カフェ」

入口の看板が笑える!
 BSテレビでハイジの放送があるのを知って、妻のよーこに聞いてみた。

「ハイジ、観た事ある?」
「あるよー」
「全部観た?」
「ん〜、全部通しでは観てないな。何話か観ただけだと思う」

 自分とまったく同じであった。

「今度、ハイジ全話が放送されるけど、ちゃんと全話通しで観てみない?」
「え、ほんとう、イイねえ、ちゃんと観てみようか」

 というわけで、この歳になって、初めてハイジを1話から52話まで、1話も飛ばすことなく、全話を通して観る事になった。



 BSでの放送は、月曜から金曜の午後8時30分から9時30分の1時間。毎日2話づつ放送される為、1週間で10話観れる。1ヶ月ちょっとで全話を観終る事になる。

 そうと決まったら、実に楽しみになってきた。ユーチューブなどでは昔のアニメを気軽に観れるのかも知れないが、テレビの放送枠でCMを挟みながら観て、翌日の続きのをワクワクしながら待つというのがイイのだ。

 毎晩毎晩、8時30分にあわせて夕食を済ませ、その他の雑多な用事を片づける。テレビの前にカンファタブルな席を作り、観る準備を整える。

 さあ!始まるぞー。

 ♪ 口笛はなぜ〜、遠くまで聞こえるの、あの雲はなぜ〜


フランクフルトをイメージしてある



 

あの塔は登れるよ


塔の上から南アルプスを望む 





レストラン ボルケーノ
 そして、全編を、途中で回を飛ばすことなく、無事に観終えることが出来た。

 観終った感想。うーん、コレは確かに名作だ。素晴らしい。正に、アニメ史に残る傑作だ。世界に誇る作品だ。と、夫婦二人でべた褒め。

 事実、この作品は世界20カ国以上で翻訳放送されて、各国で大人気となり、世界中にファンがいるという。面白いのは、スイスの作家ヨハンナ・スピリの原作に火が点いたのではなく、あくまでこの日本アニメの「アルプスの少女ハイジ」が、世界中で人気なのである。

 原作者のヨハンナ・スピリがどう思っているのか、詳しい事は知らないが、本国のスイスでもハイジはこのアニメーションのキャラクターがハイジとして使われているらしい。



 

オーダーしたのはお薦めの「シェフズ カレー」


華やかな見た目で美味しかった 



 

「ハイジのテーマ館」



 で、観終って、二人とも同じことを考えた。
もう一度、「ハイジの村」に行こうと。

 ここで漸く、今回の記事の写真の「ハイジの村」の話になる。

 「ハイジの村」は、我が北杜市にある、ハイジのテーマ・パーク。我が家から車で向かうと1時間もかからない。全体はメインのテーマ・パークである「ハイジの村」と、日帰り温泉、レストラン、ホテルの施設である「クララ館」、そしてカジュアル・レストランの「ペーター館」と、団体用お食事会場の「おんじの台所」の四つの施設で構成されている。

 テレビのハイジをすべて観終った後、お天気の良い日を選んで、意気揚々と「ハイジの村」へ向かった。


世界中のハイジ・グッズが展示されている





クララと共に 
 

ハイジと共に





スイスの町並み
 「ハイジの村」に来るのは、今回がたしか3回目になる。以前、何となく、どんな所だろうという興味で来ているし、冬のシーズンの夜に開催されるライトアップにも来ている。

 つまり、ある程度知った場所なのだが、以前来た時は、ハイジそのものにはあまり注目していなかった。テーマ・パークを見に来ただけだった。

 しかし、今回は違う。「ハイジ」を見に来たのだ。そういう目で、資料や展示物を細かく隅々まで見ると、今までとは俄然違って見えて来る。

 世界の各国々で、ハイジがどのように扱われているのかとか、原作とアニメの違いとか、作者ヨハンナ・スピリについてとか、日本のアニメの制作人や、その苦労話などなど、とても興味深く、また勉強になった。



 

ハイジ・プリントのワゴン車
 

ここは、花のテーマ・パークでもある



 

とても充実した一日でした





 というわけで、「アルプスの少女ハイジ」に、今更ながら感動したというお話しでした。

 ハイジが暮らしたアルムの山々とは違うが、自分達も幸いなことに、自然豊かな山々に囲まれた生活をしている。
そんな恵まれた暮らしの中に有って、ハイジの屈託のない素直な気持ち、人への思いやり、生き物や自然を愛する心を、
見習わにゃあかんなぁ〜と、つくづく感じたものである。

 ハイジって、ほんっとに、イイ子なんだよね。





ヨハンナ・スピリの「ハイジ」の原作も読まなかんねえ〜





令和八年 八月も終盤




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