◆心華獨笑◆ 
第四百五二稿
 「祭りだ!祭りだ!」




大宮神社の宵祭り



 8月は日本全国、夏祭りのシーズンになる。我が町小淵沢の有る北杜市でも、彼方此方で祭りが開かれる。市が主催する大きなイベントから、町祭り、村祭りに至る小さな祭りまで、お盆を中心に、毎週末どこかで行われている。

 小淵沢町でも、商店街のお祭り、各町内のお祭り、神社のお祭り、などなど、実に多くの祭りが賑やかに開催される。

 今年はたまたま、幾つかのお祭りに出掛けることが出来た。まとめてここに上げておきたい。



 

商店街主催の『すずらん祭り』





駅前商店街で行われる
 まず最初は、小淵沢駅前のすずらん商店街が主催する『すずらん祭り』。商店街と言っても、実際にはほとんどシャッター街と言っていいくらいに寂れてはいるが、がんばって営業している店もチラホラある。

 このお祭りは、そんな商店街を少しでも活気づけよう、盛り上げよう、という思いから始まったお祭り。

 ただの商店街のお祭りというより、やはり神様のお祭りにしたい、という商店街側からの願いで、八ヶ岳の権現岳にある檜峰神社の御祭神「八雷神」を勧請して、御神輿に御霊を乗せ、練り歩く。

 去年はこの御霊移しの神事に参加させてもらった。



 

ふだんは、ほとんど歩く人も居ないのだが
 

けっこうな人出だった



 ふだんは寂れていて、ほとんど人も歩かないような道だが、この日は多くの露店が並び、子供達や家族連れ、老若男女でたいへんな賑わいだった。

 地元の中高生あたりは、さぞ楽しみにしている祭りなのだろう。気合を入れてめかしこんだ少年少女たちが、ハシャイで楽しそうだ。

 我々は、ぶらぶら、ぐるりと見て廻り、ほっこりした田舎の祭りの雰囲気を味わいつつも、結局何も買わずに祭りを出た。

 ビックリしたのは、たこ焼きが6個入りで700円だった事だ。たこの高騰はニュースで見たし、物価高は百も承知だが・・・。ちょっと有り得ん値段じゃね?


結局、何も買わずに・・・



 

『大泉ふるさと夏祭り』





ちゃんとしたチラシ
 次は『大泉ふるさと夏祭り』に行った。このお祭りは北杜市の大泉町にある泉小学校の校庭で開催された。大泉町が主催する祭りだが、規模はけっこう大きなイベントで、校庭にはステージが組まれ、様々な出し物が披露される。そしてラストは打ち上げ花火だ。

 自分は、子供の頃から打ち上げ花火が大好きで、還暦を越えたこの歳になっても、自宅で夜、どこかからドン!という打ち上げ花火の音が聞こえるとワクワクする。

 ただ、花火大会をを見に行けることは、中々少ない。だからこの夜は久々の花火が楽しみだった。



 

グランドのライトは真昼のようだ


イベント用のステージ 
 

露店は長蛇の列
 

さあ、何食べる〜?



 ステージで繰り広げられる様々な出し物を遠巻きに見ながら、今夜の夕食とするべき食べ物の露店を見て廻る。

 露店の数がそれほど多くなく、どの店も長蛇の列が出来ていた。よーこと二手に分かれ列に並ぶ。

 ここでも、なんと!たこ焼き6個入り700円! 今ってコレが普通らしい。

 結局、長々並んで購入したのは、焼きそば600円、フランクフルト600円、そして悔しいけど、たこ焼き700円。使ったのは計1900円でした。

 二人で分けながら食べ、8時を待つ。そして8時、ほぼ時間通りに花火が打ち上がった。時間にすると20分ほどで、小規模ではあるが、十分満足した。


やっぱり、たこ焼き700円だね





我が町内の夏祭り 





ささやかなまつり
 町内会の夏祭りは、前もって回覧板が回っていた。本当に小さなお祭りで、露店などは出ず、町内会が無料で振舞う。焼きそばだったり、おでんだったり、飲み物まで。

 会場は公民館。この公民館は我が家からすぐの車で5分の場所である為、ちょっと様子を覗いてみるつもりで出掛けた。

 公民館の横の広場には提灯が飾られ、人々で賑わっていた。その中に、知り合いの役員を見つけたので、聞いてみた。

「今夜は花火は上がりますか?」 と。すると、笑いながら、
「今、子供たちがやっとるのが花火じゃよ」 

 ・・・ ?



 

幻想的というか、ちょっとシュールだな



 

子供たちは手持ち花火をしていた
 

テントでは飲食物が無料でもらえる





打ち上げ花火はないんだってー
 コロナ前までは、この小さな町内の祭りでも、打ち上げ花火が上がっていた。10分ほどの、ほんのわずかではあるが、夜空に大輪の花を咲かせていた。

 コロナで何年か祭りが中止され、復活しても打ち上げ花火は上がらなかった。今年は上がるかなと、ちょっと期待していたのだが、役員曰く、「予算が取れなくて、子供の手持ち花火の提供しか出来んのだ」と。

 子供達が楽しそうにやっていた花火は、打ち上げ花火の代わりに町内が提供したものだった。

 期待ははずれてガッカリ。焼きそばを2パックもらって、公民館を出た。



 

『大宮神社 宵祭り』



 自分の町内の祭りを出た時、どこか遠くで、ドーーーン!という花火の音が夜空に響いた。ああ、やっぱり、どっかこっかで花火を上げてるんだ。お盆の真っ最中の金曜日だもんなあ〜。見たいなぁ〜。

 車で駐車場を出ると、遠くで提灯が灯って揺れているのが彼方此方に見えた。

 このまま家に帰るのも、なんだかつまらない。よし!あの提灯の見える所まで行ってみよう。というわけで、田畑や家並の隙間からチラチラ見える提灯の灯りを目指して、夜道を走る。


偶然見つけたお祭り





神社の境内で行われていた
 くるくると走り回っていると、やがて賑やかに明るい場所に出た。おお、祭りだ!祭りだ!

 それは、我が町内の隣の町のお祭りだった。こちらは神社の境内を使ってハデにやっている。せっかくだから、車をどこかに停めて、ちょっと覗いてみようじゃないか。

 境内に入ると、大勢の人々で賑わっており、露店もいくつか出ていた。お腹は空いていなかったし、さっき焼きそばを2パック貰っているので、ココでは何も買わなかった。



 暫く祭りの中をうろついて、気分を味わう。一回りして、さあ帰ろうかとしている時、スピーカーからアナウンスが流れた。

 「実行委員会からのお願いです。お店の方々は、一時的に照明を消して下さい。間も無く、打ち上げ花火が上がります。花火の間は照明を消して下さい。宜しくお願い致します。」

 やったー!花火が上がるぞー! 来た甲斐が有ったねーと、よーこと顔を見合わせ、ニンマリしていると、やがて境内が暗くなった。そして、

 ドーーーン!

 幕開けの一発が、大きく夜空に花開いた。


やったー! 花火だー!



   
   





民家の横から上がっている!
 そのあまりの近さには驚いた。すぐそこ、向かいの民家の向こうから上げられているのだ。間近で大輪の花火が見れるのは嬉しいのだが、ダイジョウブか、コレ、ってちょっと心配になるような感じだったのだ。

 立ち並ぶ集落の、家と家の隙間にある、小さな広場が打ち上げ場所らしい。一歩間違えば、火事や事故になりそうだよ。でも、まあ、消防や警察の許可が下りているんだろうから、余計な心配か。確かに、消防車やパトカーは周りで待機していたな。

 ここの花火は20分ほどだったが、ほんとに近くで上がるため、音の迫力も凄く、見上げる首は痛くなった。

 なんとなく車を走らせて、特に何の期待もせずに覗いたお祭りで、これだけの花火が見れたのは、超ラッキーだった。

 俺たちは運がイイ!!





 というわけで、短期間で四つのお祭りに行けた。そして、大好きな花火が二つ見れた。中々良い夏休みだ。

 お盆も終わり、八ヶ岳も少しは落ち着いたようだが、実際は8月いっぱいまでは観光客で賑わう。地元民にとっては、不要な外出は避けるべき季節なのだ。でも、そんな中で、お祭りが楽しめたのは、幸いだった。





田舎の宵祭りって、雰囲気がイイよね〜





令和八年 八月 残暑お見舞い申し上げます




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